「東洋のルネッサンス」美濃焼の街、多治見を歩く
岐阜県東部の東濃地区の中心都市でもある多治見は、美濃焼のふるさととしても知られている。
美濃焼は、平安時代の須惠器をベースに発展し、室町時代に瀬戸を拠点にしていた陶工が、戦火を逃れるために東濃地区に移住してきたことが美濃焼の起源と伝えられている。
桃山時代に急速に発展を遂げ、中でも武将でもあり茶人でもあった古田織部(古田重然)の「織部好み」は有名だ。
現在も、多治見や隣接する土岐市ではさかんに美濃焼が生産されており、美濃焼は国内の陶磁器シェアの半分以上を占めている。
多治見にも、陶磁器に気軽に触れられるスポットが点在している。その一つが「多治見市美濃焼ミュージアム」だ。ここでは、壺や椀など美しい美濃焼の作品を鑑賞できるほか、美濃焼の発展の流れを学べるコーナーもある。
市内東部の丘陵に位置する「セラミックパークMINO」の一角には、「岐阜県現代陶芸美術館」がある。ここは、豊富な陶芸作品を展示し、陶芸作家と市民を結びつけてくれる多治見ならではの施設だ。