草加せんべいの庭

草加と言えば、まず頭に浮かぶのは「草加煎餅」。その歴史は大変古く、「日光街道・奥州街道の宿場町として栄えていた頃から街道筋の名物だった」という逸話も残っているほど。
平成の現在でも、市内を歩けば「おせんべい」という暖簾やのぼりに数多くめぐり合う。ただ、そのほとんどが売店。飲み物などと一緒におせんべいを頂ける場所(イートイン)に、なかなか巡りあえない。
巷では「おにぎりカフェ」とか「日本茶カフェ」などが大流行なのだから、お煎餅があっても良さそうなものを…と思っていたところ、草加市で「せんべいカフェ」を発見。
場所は、東武伊勢崎線 新田駅西口から9分ほど歩いたあたりで、その名を「草加せんべいの庭」という。同店のオープンは平成20年5月5日。経営しているのは、創業36年になる草加煎餅製造販売の老舗、山香煎餅本舗だ。

入口近くに広がっているのが、せんべいの手焼体験ができる「体験コーナー」。こちらには、小さなガス台が用意されており、その前にお客さんが座る構造だ。かかる料金は二枚組みで一回300円。ちなみに、一枚が焼けるのにかかる時間は5分ほどだ。
お客さんは、「いち、に、さん」のリズムで何度も裏返し、プゥ~と膨らんだらコテで押すという作業を繰り返している。こんがりキツネ色になったら、有機醤油をつけてその場でパクリ。醤油の味や香りが、口いっぱいに広がってゆく。サクサクとした食感も、小気味良い。
焼きたてなので、食べ終わる瞬間までホンワリ温かいのも嬉しい。スーパーで買ったものとは格段に味が違い、手焼きとはかくも美味しいものなのかと感動してしまう。

こちらでは、毎月第二土曜日に「こどもせんべい道場」も実施。子ども会員も随時募集中で、5級から始まる昇級制度もある。スタンプを集めることで、「職人」の資格が授与されるそうだから、積極的に参加したいもの。
また、平日には周辺の小中学校が「体験コーナー」を利用することも。子供たちは課外授業などの時間を使って、訪れているらしい。こうした試みは「子供たちが、地元名産品に身近に触れられる良い機会だ」と評判は上々。「せんべいの庭」としても、こうした機会を増やしてゆくつもりだという。

手焼きスペースの横には、ガーデンカフェも併設。こちらでは、コーヒーや緑茶などの飲み物が用意されている。
中には、砕いた草加せんべいが入った「草加せんべいソフトクリーム(300円)」といった変り種なメニューも。甘いアイスの中で時おりサクッとした食感が感じられ、新鮮な感動がある。そのほか「出来立て草加せんべいドーナツ(100円)」、「黒米おにぎり(150円)」や「手作りサンドイッチ(350円)」などの軽食もあり。

さらに、カフェ横の「煎餅工房」では職人さんが炭火手焼を実演中だ。焼いているのは、炭火手焼煎餅「天晴(てんはれ)」と呼ばれる最上級品。コテの押しかたや返すタイミングで味が変わってしまう、奥が深いおせんべいの世界。その職人技を間近で見られるチャンスなので、ぜひ観覧を。

建物奥の煎餅専門店では常時120種類以上の商品を販売している。おせんべいだけなく、「おかき」や「おこげ」もあり、季節限定商品も並ぶ。人気商品にはポップが付いているので、買物の参考にしたいところだ。
草加せんべいの庭
所在地:埼玉県草加市金明町790-2
電話番号:048-942-1000
営業時間:10:00~19:00
定休日:無休
※本文内の価格等は取材時のものです。変更している場合がありますのでご了承ください。
http://www.yamakosenbei.co.jp/
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