古代から脈々と続く鴻巣市の豊かな歴史

さきたま史跡の博物館
時代は下って江戸時代。徳川家康が江戸に入城した1590年ごろから、鴻巣周辺に家康は鷹狩のためしばしば訪れたようだ。1593年には戦国時代に使用された「鴻巣砦跡」に鴻巣御殿が築造され、鷹狩の際の宿として利用された。

1602年には中仙道など五街道の整備が開始され、同時に鴻巣には「鴻巣宿」が設置された。宿場町が形成されたのは現在の鴻巣駅東口、旧中仙道沿いだったとされている。本陣1軒、脇本陣1軒、旅籠58軒を構える比較的大規模な宿場町だったようだ。

現在も一部で往時を偲ぶスポットが点在している。宿場の入口にあたる場所に位置した「勝願寺」は鴻巣市を代表する大寺院で、江戸時代には現在の大学のような教育機関だった「壇林」が置かれ隆盛を極めたそうだ。荘厳な構えの総門には、徳川家の家紋・三つ葉葵が彫り込まれており、徳川家とのつながりの深さが感じられる。

当時から続く鴻巣の名産といえば「雛人形」だ。鴻巣市内のその名も「人形地区」では、江戸中期ごろから生産が始まり、最盛期には「関東の三大雛市」と称された。現在も人形地区の旧中仙道沿いには多くの人形店があり、かつての名残を感じられる。

その歴史を今に伝える「雛屋歴史資料館」は人形問屋・吉見屋人形店の蔵を利用した展示館で、かつてこの地で作られた雛人形をはじめ江戸時代のさまざまな資料を展示している。鴻巣雛と鴻巣宿の歴史に触れる格好なスポットとなっている。

夏には中仙道の宿場町としての歴史を強く感じさせる「鴻巣まつり」が開催される。毎年7月中旬には中仙道沿いを中心に、12基の御輿が練り歩く勇壮なお祭りだ。百年以上の歴史がある伝統行事であり、毎年多くの客を集める一大イベントだ。

古代から江戸時代までの歴史的スポットが点在する鴻巣市周辺エリア。散策コースのひとつに加えれば、いつもと違った散策が楽しめることだろう。

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